双極バラエティ

こんにちは。双極性障害Ⅱ型の33歳男が日常をくだらないテイストで綴っていくブログです。

双極性障害の私が前職において休職ではなく退職を選んだ理由

今回は、私が前職で双極性障害のうつ症状が出て会社を休むようになった際、会社に休職を勧められたにも関わらず退職を選んだ理由について書こうと思うのですが、実はちょうど一か月ほど前にもこのテーマで記事を書くことに挑戦しようと思ったことがあります。

 

ただ、その時は眠気がひどくてまともに記事を書くことができず、違う簡単な内容の記事を書きました。

 

当時は眠すぎて思考自体がうまくできず気付かなかったのですが、この退職を選んだ理由という内容を書くには、最近の自身の苦しい体験の記憶と直面する必要があります。

 

今回こうしてこれを書こうと思ったということは、少し客観的に考えると、ある程度は痛みの記憶を直視するのに耐えられるほど時間的な距離が取れた、ということが言えます。

 

私は、昨日やそこらで起きたトラウマを文章に起こせるほど強い人間ではないです。つまり、「ある程度時が経ったから話ができる」、ということです。(回りくどいこと言わず最初からそう言えよ。)

 

 

 

では、双極性障害うつ状態になった私が前職において休職ではなく退職を選んだ理由を、以下にいくつか書いていきます。

 

 

...が、やっぱちょっと待って!(笑)

 

 

まだ、心の準備ができてない!これまでの経験上、トラウマ内容を記事にすると、その過程で当時の辛い体験を今現実に起きているかのように同期するので、やはり書くのが怖いのは怖いです。(時間的な距離とやらが取れたんじゃなかったんかい。)

 

また、実はもう一つ懸念があります。

 

恐らく、今回取り扱う「双極で辛いときに、休職するか辞めるか悩む問題」というテーマは今まで書いてきたどの記事よりも、双極性障害を抱える労働者にとって一般的な問題なのです。私の体験がベースの話になるとは言え、恐らく当事者の方に「感情移入されてしまう」内容となると思います。

 

人によっては、当記事を読むのは辛いかもしれません。

 

ただ、ひょっとしたら読みたい方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

 

 

...で、この5行ほどの改行の時間に少し悩んだのですが、今回の記事は、「ある程度厳しめの自己判断」でこの先を読み進めるかどうか決めてください。

 

恐らく本記事、今まさに休職するか辞めるかの問題に直面している方には、かなり痛い内容です。正直言って、安易に読むことをお勧めはできません。

 

 

それでも読まれる決断をされた方。

私と一緒に、辛い記憶をめぐる旅に出発しましょう!(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、始めますね。

 

まず、双極性障害の私が前職においてうつ症状が出て会社に行けなくなった時、休職ではなく退職を選んだ理由、その一つ目です。(全部で4つあります。)

 

 

 

理由①:休職しても、真の意味で「休めない」と思ったから

 

まず、私の性格の問題だと思うのですが、自分が休職している間に、同僚は仕事をしている、というのが辛くなると予想したことが挙げられます。

 

 

ただ、このことはまだいいです。

 

より大きな問題は、「いつかは復帰しないといけないという強迫観念と、休職期間中常に対峙しなければならない」ということなのです。

 

...これですよね、多分。

 

これが、今休職するか迷っている方、そして既にされている方の地雷だと思うのです、今回の記事においては。

 

 

より生々しいことを言うと、定期的に上司から電話がかかってくることになるのが怖いと思いました。体調は回復してきたか?とか、戻れそうか?とか、そんな答えるのが辛いような、ある種迫られるような質問が電話で来る生活で、自分は本当の意味で「休」職できるかな?安心して休めるかな?と、思ったのです。

 

当事者の方はここまで読んで、お顔が青ざめているかもしれません。この問題が数か月前に過ぎ去った私でさえ、今思い出して少し血の気が引いてますから。

 

...この話は深堀するのはやめましょう。書いてる私的にも辛いです(笑)

 

 

 

次、いきます。

 

 

 

 

理由②:会社に自分は双極性障害だと言うことができなかったから

 

私、入社する際に精神疾患を黙ってたんです。

 

で、初めて調子が悪くなって仕事を休んだ際、「心療内科うつ病と診断された」と言ってごまかしたのです。

 

もちろん、学生時代にはこのような病気の経験がなかったと言いました。(実際は高2の時から双極性障害でした。)

 

 

これは、皆さんがどう思われるか分からないのですが、入社前から精神疾患があった、という事実を伝えるのが、私には怖かったのです。

 

 

病気のことを黙って入社し、後でバレても恐らく罪には問われないだろうとは考えていました。しかし、法的には問題ないかもしれませんが「病気を隠していた」という事実は会社の人に伝わります。

 

どういう反応をされるのか恐ろしくて、双極性障害であることは言えませんでした。

 

休職を選んだ場合、休職⇒復職⇒休職...のサイクルを繰り返す可能性が高いであろうことを考慮すると、いつかは双極性障害だと言わないといけない時が来る、と考えました。この考えが、もうこの会社は辞めた方がいいのでは、という判断をする一因になりました。

 

 

 

 

 

理由③:辞めてもいいと思える会社だった

 

こんなことこの場で書いていいのか分からないのですが...

 

 

 

私は前職でITエンジニアをやっていたのですが、「客先常駐」という形で働いていたのですね。

 

この客先常駐というのが何かは以前、双極性障害オープンでITエンジニアやるのしんどくない?(その1)という記事を書いた時に説明したのですが、この記事の前半が茶番も茶番で本記事の空気感をぶち壊しかねない内容なので、興味がある方は当記事を読み終わってからここまで戻ってリンク先に飛ぶことをお勧めします。

 

で、誤解を恐れずに、ごく簡単に「客先常駐」とは何かを説明すると、「派遣」のことです。要するに、私は自社のオフィスではないところでエンジニアとして働いていたのです。

 

 

ここからが、ここで言っていいのか分からないところなんですが...

 

 

より厳密に言うと、私は、基本的に派遣先の企業のオフィスでは働いていなかったのです。

 

 

ではどこで働いていたか。それは、派遣先の企業の、さらに派遣先の企業のオフィスです。

 

 

 

これでピンと来た方も多いと思いますが、

 

 

これって、違法なんですよね。

 

 

 

この「派遣」の「派遣」という働かせ方は、「二重(多重)派遣」と呼ばれ、法律で禁止されています。

 

ただし、IT業界でははっきり言って珍しいことではないです。(ここが、IT業界の闇の部分です。)

 

私は正直、働いている時ずっと、自分が違法労働に巻き込まれていることが怖かったです。

 

そもそも、法律でこの二重(多重)派遣を禁止するのは派遣される労働者の賃金が搾取されるのを防ぐためなのですが、私はお給料がどうとかいう問題よりまず、単純に、自分の会社が自分を使って犯罪を行っていることが怖かったのです。

 

よって、こんな怖い会社に休職してまで残るメリットはないんじゃないかと思いました。

 

 

 

 

 

理由④:上司(役員)

 

最後に、私の恐怖体験を説明することになります。

 

 

ある日、私はうつになり、朝身体をベッドから起こすことができなくなりました。

 

ただ、実はその前にも一週間ほどの短期の体調不良で休んだことがあり、その時に既にうつ病と診断されたという旨を直属の上司に伝えていました。よって、その日も朝「うつなので欠勤させて下さい」とスムーズに連絡できたのです。

 

直属の上司は今考えると非常に理解のある人で、「連絡ありがとう、ゆっくり休んでください」という返事をくれました。

 

 

問題は、さらにその上の上司、言うなれば役員でした。

 

 

私は、前々からなぜかその役員に気に入られていました。

 

そんなに大きな会社ではないため、役員とそれ以外の社員の距離感が近かったというのもありますが、それにしても不自然なくらい気に入られていました。

 

 

うつで休んだ初日の昼、その役員から電話がかかってきました。

 

私は電話に出られる状態ではなかったので、無視しました。

 

しばらくしてもう一度電話がかかってきたのですが、それも無視しました。

 

役員の人と電話で話す体力・メンタルは、その時の私にはありませんでした。

 

ベッドから起き上がるのも苦しいような状態でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると1時間ほどした後、私が住んでいたアパートの玄関のチャイムが鳴りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、一瞬でそれが何を意味するかを察しました。

 

 

 

ただし、起きるもしんどいのに玄関まで行きたくないし話もしたくないと思い、一旦は無視しました。帰ってくれることを願いながら。

 

 

 

しかしその役員は、こちらがチャイムに反応しないと見るや、玄関のドアを「ゴンゴンゴン!」と叩いて、「〇〇、いるかー?」と大きな声で私を呼んだのです。

 

何度もそれを繰り返されたため、私は、本当は動かないはずの体を無理やり起こして玄関まで行き、ぼさぼさの髪のまま、寝間着のまま、ドアを開けました。

 

 

あの時は本当に辛かったです。

 

 

それで、色々話をされました。

 

 

ただし、一番印象に残っているのは、「もしお前が休職することになっても、会社としてはバックアップしていくつもりだ」という話でした。

 

その詳細を言うと、

 

「うちの会社や俺にはこういったメンタル疾患には知見がある。お前とはこの先一緒に仕事していきたいし、休職していいから辞めるという判断はしないでくれ」

 

というものでした。

 

私はそれを聞いて、そもそもうつでちゃんと頭が働いていない状態で、さらに唖然としました。

 

 

 

 

 

知見が、ある?

 

 

 

メンタル疾患に知見がある人が、うつ状態の本人の了解を得ないで家の前まで来てドアを叩きながら「開けろ」というようなことを、叫ぶかい?

 

 

 

それは、一番やっちゃいけなかったことではないのかい?

 

 

 

 

 

 

この事件は、会社を辞める上で、かなり決め手になりました。

 

恐らく、私は双極性障害という病気を抱えたまま、この会社で生きていくことはできない。そう思いました。

 

 

 

 

 

 

...以上、双極性障害の私が前職において休職ではなく退職を選んだ理由、4つでした。

 

 

今思い返してみると、その中でも理由④(役員)がかなり「大きかった」です。

 

 

 

 

そして想定通り、本記事作成は、嫌な記憶に直に向かう作業の連続でした!(笑)

 

 

 

 

ここまで読んで下さった方、辛くなかったでしょうか。

 

4000字にも渡ってこんなリアルを見せつけてしまい...

 

これを読まれた当事者の方がどういう気持ちになられているか、不安です。

 

 

ただ、この記事は前から書くと決めていました。

 

それは、自分の頭の中で整理をつけるため、そして、これからの、双極性障害オープンでの就職に前向きになれるようにするためです。

 

詰まる所は、自分のためです。

 

この記事を読まれた方に、こうした方が良いとか、答えめいたものを提示する意図は全くございません。

 

ただ、なんだろう、自分の考えを誰かに話したかったというのもあると思います。誰かに話を聞いて欲しかった。つまり、まだ自分の中で、休職を選ばなかったこと、退職したことについてのモヤモヤが残っていたのでしょう。

 

それを断ち切ることが、今回の記事作成・公開によりできたことは、良かったかな。

 

 

 

 

以上、私のトラウマ大放出、吐血でパソコン血みどろ記念でした!

めちゃくちゃ長くなりましたが、これにておしまいです!ありがとうございました!