あまりテレビを見ない僕が楽しみにしている数少ない番組の一つに、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」年末スペシャル(笑ってはいけない24時シリーズ)があります。
で、去年の年末スペシャルで、ベッキーがタイキックされる場面が放送されて、なんだかネット上で議論の的になってます(「ガキの使い~」という番組やベッキーを知らない方。今回は話についていけないかもしれません、すみません笑)。
人によって色々な考え方があると思うのですが、「女性(ベッキー)が蹴られるシーンを公共の電波でお笑いごとにしてしまうのは女性の尊厳を侵す行為だ」との意見をちらほら見ましたので、今回はその意見について僕自身の考えを述べようと思います。
まず、ベッキーが蹴られたシーンを見て、「女性の尊厳が!」などと急に言い出した人に述べたいのですが、
僕からしたら、今更なんですよそんなことは。
女性お笑い芸人の人たちはずっと、毎日のように肉体的・精神的にキビシイことをテレビでやってるぜ。彼女らの「ヨゴレ役」については何も思ってこなかったの?
とか思いますね。
ベッキーがタイキックされたのを見る前から「女性芸能人には尊厳がない!」と主張してる人には僕も何も言うことはないんだけど、
今回ベッキーが蹴られて初めて「女性がこんな目に......」などと言い出した人は、女性お笑い芸人が頭叩かれたり泥被ったり私生活さらされたりしてるのを見てもそれほど違和感を持つことがなかった訳じゃないですか。
また、少し視点を変えてみると、お笑い芸人じゃなくても(女優、女性アイドルなどでも)ちょっとスキャンダルがあったりすると、数百万人あるいは数千万人の視聴者に向けて落ち度を放送されるわけじゃないですか。
彼女らに女性としての尊厳、あります?
で、なぜ今回の件が騒がれているかという理由を考えたんですが、それは、いわゆる「ヨゴレ役」をやるのがベッキーだったことに視聴者が引っ掛かりを感じたからだと思うんですよ。
蹴られるのが女性芸人だったら、今回の件は問題にあがらなかったと思うんですよね。
ベッキーは芸人じゃないし、多くの視聴者にとって「蹴っちゃダメな方」に分類される芸能人だったから物議をかもしているのだと考えるのが妥当でしょう。
で、あえて断定的に言う。
そもそも現状で、テレビに映る女性芸能人のほとんどに女性の尊厳なんかねーよ!
ベッキーが蹴られたのを見て初めて「女性の尊厳が!」と主張した人は、ちょっと考えが甘いと僕は思ってしまいます。
ちなみに、ここまで書いといてこんなこと言うのは意外だと思われそうですが、
僕は、この「女性の尊厳がない芸能界」を批判するつもりはないです。また、肯定もしません。
批判しないのは、「ヨゴレ役」をして売れたい(テレビに出たい)と思う女性芸能人は実際いるし、それを見たい視聴者もいっぱいいるからです。
しかし肯定もしません。公共の電波で女性をおとしめ、笑いをとるような放送をすることを許容できないという人も多くいるからです。
どちらの考えも、簡単には捨てられません。
僕の意見の針は、どちらにも振れません。
では、なぜこのような記事を書いているのか。
それは、ベッキーが蹴られたのを見て初めて「女性の尊厳が~」と言い出した人に対してちょっとむかついたからです笑
それでお金を稼いでるとはいえ、あれだけ女性お笑い芸人が自分をおとしめている(おとしめられている?)のを毎日のように見ても何も思わなくて、同じようにお金をもらってベッキーが一回蹴られたことに対し「女性の尊厳が」とか言い出す人がいる訳じゃないですか。
「『女性』のくくり」を、なにやら都合よく解釈してないかい?と思います。
以上、愚痴でした!