どうもほうふつです。
最近、「呂氏春秋」という本を買いました。
中国において紀元前に中華統一を果たした秦という国がまだ中華を統一していない時代に活躍した「呂不韋」という秦の丞相(と後の彼の弟子たち)が編纂した、言わば「百科全書」です。
何故これに興味を持ったかというと、「キングダム」という漫画に今ハマっているから。この漫画の中で秦の始皇帝になる人物と呂不韋が対立してバトるのですが、僕はこのお話の中では敵キャラである呂不韋の史実についてもっと知りたいと思ったのです。
まだ70ページくらいしか読んでませんが、なかなか感心するところがいくつかあります。ちなみに、僕が読んでいるのは『呂氏春秋』(町田三郎、講談社学術文庫)です。日本語訳がある程度読みやすい。
例えば、こういう節があります。
「万物を最初にこの世に生じたものは天であり、これを養い育ててつくりあげるものは人である。天の生じた万物を養い育ててその生成の道に違わないようにするもの、これを天子という。だから天子の行動は、万物の天すなわち本性を全うすることを本務とする。そのために官吏を配置する。官吏を置くということは万民の命を保全することである。近ごろの暗君は、官吏を増やしてかえって民衆の生活を脅かしているが、それでは官吏を置いた目的に合致しない。たとえば軍隊を設置するようなもので、それは本来外敵の進寇に備えるものであるのに、いまは軍隊をもつとかえって自分の方から外国へ攻撃をしかけていく。それでは本来の軍隊設置の趣旨に合致しない。(孟春記 本生)」
ざっと読んだだけでは解りにくいと思うので、大体の意味をまとめてみました↓
「この世の全てのもの(人を含めた万物)を作ったのは天です。
その万物を天に正しく従い育てていくのが君主です。
君主は本来、万物の一部である民の命を守るために役人を配置しますが、近ごろの悪い君主は役人(軍隊を含む)を増やして民衆の生活を脅かしています。
例えば、軍隊は本来は外敵から民を守るためにあるのに、今は(軍隊を増強して)自分の方から外国へ攻撃をしかけていくのです。
これは本来の軍隊設置(ひいては役人を配置すること、そして民を守ること)の理由に合致しません。」
これでも分かりにくいかもしれませんが、ここで僕が面白いと思ったのは極めてシンプルな箇所です。
それはすなわち、
「軍隊は本来は外敵から民を守るためにあるのに、今は(軍隊を増強して)自分の方から外国へ攻撃をしかけていく」
というところ。
何が言いたいかと言うと、
習近平は今すぐこの自分とこの国の歴史的書物を読んで一から出直せってことね。
はい今回は以上!