あ~……
ついにこの時がやってきたか。
この話をするときが。
わざわざこんな、自分に1ミリもメリットがないような話をする必要はないんだ。
ただ、なんか言いたいので、書く。
そうだね、今回の記事で女性読者数は0になるのかな?
ただ、なんかこれを書いとかないと僕という人間の闇をブログ上では隠してるみたいな気分になっているので、僕史上最低の恋愛の話を、します。
あれは、大学3年の頃でした。
なんかね……
レバーなんだよ。
全てはレバーから始まったんだよ。
……当時付き合っていた彼女が、アメリカに留学してたんですよね。
で、僕は春休みに彼女の留学先、ロサンゼルスに遊びに行きました。
確か、滞在して2日目だったと思う。
彼女からレバーのにおいがしたのは。
あれ?レバーのにおいがするぞ?
間違いなくこれはレバーだ。
なぜ、彼女から肝臓のにおいが?なぜ?
気づかれないようににおいをかいでいたのですが、どうやら髪の毛からレバーのにおいがしているらしいことを僕は突き止めました。
で、次の日。
僕たちはロスのディズニーランドに行きました。
彼女はディズニーが大好きな夢見る乙女っ子ちゃんで、特にピーターパンが大好きでした。
「理想の男性はどんな人?」と聞かれると「ピーターパン!」と即答するほどの夢見レベルでした。
で、ディズニーランドでは色々な乗り物に乗って、残すは彼女が一番楽しみにしていたネバーランドという乗り物だけになりました。
ネバーランドというのは、ピーターパンが住む魔法の世界、のようなものです。それの乗り物があったのです。
しかし、その乗り物は大人気。
一時間待ちの状態で、長いこと行列にならぶハメになっていました。
……いや、その時だってまずいとは思っていたんだ。
これは、まずい。いくら何でもそれを言うのは人としてひどすぎる。
ただ、もう30分以上も人込みの中で立ちっぱなしだと、なんだか疲れて脳の神経がおかしくなってきてたんだね。
言っていいことと言ってはいけないことの境界線があやふやになってきたのですよ。
話すこともなくなってきて、なんか何でもいいから話題を作るか、という気分に僕は負けたのです。
で、僕は彼女に言いました。
「昨日、髪の毛からレバーのにおいがしてたよ。」
すると彼女は、ハッとした表情をして、時が止まったかのように硬直した後、顔を僕から背けました。
「あ、めちゃくちゃヤベーことしちまった」と思いました。
数秒後、目にたっぷりの涙を浮かべた彼女は僕の方に振り返り、こうボソッと言いました。
「もうピーターパンの方が好き……!!」
その後、ネバーランドの乗り物に乗っても全然楽しそうじゃなかった彼女は(俺ももはや全く楽しめなかったが)、なかなか機嫌を直してくれませんでした。
いや~……
最低ですね。
しかも僕、レバーの話した時、心のどこかでちょっと笑い取れると思ってたからね。
ブラックジョーク的な感じでいけるな~と思ってたから。
しかし、女性の頭髪に対してのレバー発言は最低な訳ですよ。
この世で一番言ってはいけないことは、「髪からレバーのにおいがする」だったんですよね。一番ダメな不正解出しちゃったよね。
本当にひどいヤツだよね。僕って。
……で、実はこの話には続きがありまして。
何度かこのブログに出てきていますが、僕の地元の友人にS君という「天才」がいます。
地元に帰ったとき、僕はS君にこのレバーの話をしました。
「いや~、彼女に髪の毛からレバーのにおいがしたって言ったらめちゃくちゃ泣いて機嫌悪くなってさ、俺って最低だよね」
みたいなことをS君に言うと、
「お前、何やってんだよ……」
と真剣まじめな口調で言われたので、
ああ、男友達から見てもひどいことを俺は彼女にしてしまったんだ……やっぱ俺は最低だな……と、気分が暗くなりました。
しかし、彼は続けてこう言いました。
「ピーターパンの乗り物のところでレバーの話をしたんだろ?」
「で、彼女が泣きだしたんだろ?」
「なんでその瞬間に、
『レバーランドへようこそ!』
って言わなかったんだ!」
「それで笑いとれてただろ。もしウケなかったらそれはお前の彼女が所詮それまでの女だったということだ。……違うかい?(ニコッ)」
ちげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!
違いすぎる……何もかも違いすぎる……
そしてS、俺も最低だがお前の思考も最低過ぎる……
……という訳で。
結局その数か月後、彼女には振られることになりましたが、
最低のコンビは、ここに顕在です。
以上、女性読者が全員消える魔法の国、レバーランドの黒歴史でした!おしまい!